26日の開会日、議案第92号副市長選任についての先議で、私は以下のような反対討論を行いました!
-----------------------------------------------
議案第92号副市長選任について、市民派改革ネットを代表して反対討論をいたします。
私たちは、副市長候補の人格や経歴を問題にしているというのではなく、市民から遠い存在にある副市長ポストについて、今回のような人選がいつまでも続くということは不透明であり、選び方に問題があるという立場で、同意できない理由を以下、述べさせていただきます。
2007年5月、大西市長が就任してすぐ、副市長を1人から2人制にする条例改正を提案し、私はそれに対して質疑をさせていただきました。2人制にする理由は、うち1人は外部からの知恵を得て市政運営をしたいということで、2人のうち1人を外部から登用するということになりました。
副市長の人選は、市長専属の権限ではありますが、就任にあたっては議会の同意を必要としています。市長が、「コンパクトシティの推進」や「中心市街地の活性化」等に力を入れており、国とのパイプが必要ということで、当初から国土交通省の出向者が選任されています。今回の選任で国土交通省からの出向者3人目ということになります。
4年前の6月定例会において、岡野議員の副市長ポストを国の出向者の席として固定化していくのかという質問に対し、市長は、「コンパクトで美しいまちづくりや観光振興など本市が抱えている懸案事項等を踏まえ、国土交通省から迎えることが最適であると判断をしたものであり、今後、これを固定化し、継続していくという考えではない」とお答えになっています。
しかし、実際には、国土交通省からの指定席になってしまっていると言わざるを得ないのではないでしょうか。市民の人からは、「そもそも2人もいるのか」とか「副市長の役割が分からない」という声に象徴されるように、ただでさえ副市長ポストそのものの重要性や存在意義というものが非常に見えにくい中、国土交通省からの出向者の指定席になっているのは問題です。
このような不透明な副市長選びでは問題があることから、多くの自治体では公募型の副市長選びが広がっています。国とのパイプが必要だから国からの人というのでは、人選がとても狭いように思います。今のような副市長の選任が一本釣りの随意契約なら、公募は市場原理に基づく一般競争入札です。本市のような随意契約では、幅広い政策課題に対応する人選ではありません。
例えば、松阪市は、副市長2人のうち1人は公募しています。
松阪市議会は、副市長を2人制とする条例改正案を二度否決、三度目にようやく可決したという経緯はありますが、副市長選任の同意に当たっては、公募で市長が選任の内定を決めた副市長候補本人の承諾を得て、審査用に提出された経歴はもちろん、提出論文も議員一人ひとりに配布されています。そして、実際に議会に来ていただきプレゼンを行い、議員が自由に質問をするなどのやり取りをした上での同意を行っています。
このような画期的な取り組みは、今後、市長のみならず、議会の側も参考に値すると思います。副市長ポストを国の出向者の指定席とせず、現在のような随意契約で不透明な人選から、さまざまな政策課題に対応できる幅広い選択肢を取り入れた人選こそが必要だと考えます。
以上のようなことから、議案第92号副市長選任についての反対討論といたします。